ぶと饅頭[萬々堂通則]
【ぶとまんじゅう】
【全国五つ星の手土産】 近畿 > 奈良県
「ぶと」は「」と書き、春日大社の祭礼の際に供えられる神撰菓子。米の粉を油で揚げたもので、元々は飛鳥・奈良時代に伝来した唐菓子の一つだった。
江戸時代後期創業の萬々堂通則は、春日大社の許しを得て、この神撰菓子を元にした饅頭を作り上げ、ぶと饅頭と称した。中にこし餡を入れて揚げて砂糖をまぶした、いわば和風餡ドーナツというべきものだが、味は意外にあっさりとして、小豆餡の風味がよく生きている。
両端をひねった和紙に包まれた姿も、神撰菓子の風情を伝えて奥床しい。遠い昔、揚げ菓子など珍しかった頃には、滋養豊かな高級品として珍重されたこともあっただろう。
古都・奈良らしい銘菓も多い。青丹よしをはじめ和三盆糖の干菓子、地元の地名やゆかりの文物にちなむ創作菓子など、いずれも楚々とした風情をたたえている。
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【この辞典の書籍版説明】
「5つ星の手土産」岸 朝子/選 |
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料理記者歴50年の岸朝子が全国津々浦々の土産銘菓を,伝統,味,地元定着度,地元推奨度,全国的知名度などの観点から厳選して紹介する,まさに日本国民必携の永久保存版手みやげ大全。 |
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