鮨 松波
【すし まつなみ】
【東京五つ星の魚料理】 すし > 台東区
東京広しといえど、こんな造りのすし店はほかにちょっと想像できない。引き戸を開ければ玉砂利の床。玉砂利から2階に伸びる鉄製の黒い螺旋階段は、天に駆け昇る竜を思わせる。店内は静謐な神代の世界さながら。長さ10m、樹齢200年の尾州檜一枚板のカウンターは、磨き込んだ竜の背骨のようだ。カウンター向かいの中央、太い青竹をあしらった大きな円形の鏡は、八咫の鏡そのままではないか。にっこり笑って二代目当主の松波順一郎さんはいう。
「伸びやかに、せいせいした気分で食事していただきたい。そんな思いからこういう造りにしたんです」
見えないところに「これでもか」と手間をかけながら、見た目はかざらず威張らず、味はいかにもやさしくやわらかい。洗練の極致にあるこの江戸前ずしの名品は、確かに伸びやかな気分でつまんでこそ真価が伝わろう。
data-ad-slot値が不明なので広告を表示できません。
【関連コンテンツ】
広告を表示できません。
【この辞典の書籍版説明】
「東京五つ星の魚料理」岸 朝子/選 |
|
寿司をはじめ、ふぐ・あんこう・まぐろ・あゆ・くえ・かになどの各専門店,日本各地の旬の地魚を味わえる郷土料理の店など、東京の魚料理の老舗・名店を、各店自慢のお酒とともに岸朝子が厳選して紹介。 |
|
出版社:
東京五つ星の魚料理[link] |