ワインの効果
【東京雑学研究会編】
【雑学大全】 生活 > 飲み物
ブドウを皮や種子ごと搾ったジュースを発酵させて造る赤ワインは、ポリフェノールを含んでいるから、体のためにいい。これは、最近では多くの人の知るところとなっている。
これが科学的に証明されるきっかけになったのが、「フランス人には、なぜか心筋梗塞が少ない」と、医学界でいわれてきた「フレンチ・パラドックス」という現象だった。
こってりしたバターやクリームを使ったソースどころか、脂の塊のようなフォアグラなどヘビーな料理ばかり食べているフランス人には、なぜ同じように脂肪分の多い食事をしているほかのヨーロッパ人より極端に心筋梗塞患者が少ないのか、というわけだ。
それで注目されたのが、フランス人が好んで飲む赤ワインだった。食生活の差といえば、それくらいしかなかったのだ。そして追究の結果、ワイン成分の中のポリフェノールにたどり着いたのである。ポリフェノールには、動脈硬化を防ぎ、心筋梗塞を防ぐ効果のあることも証明された。
フランス国立保健医学研究所の一〇年を超える追跡調査結果では、「一日に二~四杯のワインを飲む人は、それ以下あるいはそれ以上の量を飲んでいる人にくらべ、あらゆる病気による死亡率が三〇~四〇%低い」というデータも出た。
ということは、なにごともほどほどにということで、ワインが心臓病を防ぐのは、適量を摂取したとき、という条件つきだ。
さらに進められた研究では、皮に含まれるアントシアニン、カテキン、タンニンといったポリフェノール成分が活性酸素を抑制して細胞やコレステロールの酸化を防いで動脈硬化を起こしにくくするほか、リスベラトールが、ガンの増殖を止めるとか、赤ワインはアルツハイマー病予防に役立つなど、国立研究所の死亡率調査結果を裏付けるような、赤ワイン効果もいわれている。
いくらワインがいいといっても、皮や種子を取り除いて醸造される白ワインには、赤ほどの効果は期待できないというから、健康面に留意して飲むなら赤がよいだろう。
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