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日本橋①
【東京雑学研究会編】

雑学大全地理 > 場所

江戸日本橋と呼ばれた日本橋東海道をはじめとした五街道の起点であり、魚河岸や米河岸、材木河岸が並んで江戸の繁栄の象徴でもあった。
しかし、この橋が最初はみすぼらしいボロ橋だったことはあまり知られていない。
江戸の町が造成されていた頃、隅田川と外堀を結ぶ日本橋川に架けられたこの橋は、粗末なものだった。架けられたのは一六〇三(慶長八)年で、橋の様子から「二本橋」と呼ばれていたが、一九回の改修のうちに「日本橋」と呼ばれるようになった。
やがては、この界隈は江戸の中心としてにぎわうようになる。東海道中山道、甲州道中、日光道中、奥州道中の五つの街道の始点となっており、川を用いた運河を使って、江戸の物資がここに集まり、また、拡散していった。
堀べりには魚、米、材木、塩などの河岸が並び、商人の大店が軒を並べた。問屋から金座、銀座がおかれ、近くには遊里の吉原や市村座、中村座という芝居小屋もあったのである
現在、架かっている日本橋は一九一一(明治四四)年、明治も終わりの頃に架設されたものである。橋には、現在も五街道の道路元標がはめこまれており、旧き良き時代がしのばれるのである


東京書籍
「雑学大全」
JLogosID : 14820744


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ISBN: 978-4487799473