data-ad-slot値が不明なので広告を表示できません。

クマバチ
【東京雑学研究会編】

雑学大全生物の不思議 > 昆虫

黄色と黒の毛に覆われた、ずんぐりした大きな体のクマバチは、見るからに恐ろしげ。飛んでいるのを見ようものなら、「刺されては大変だ」と、その場を逃げだす人が多いのではないだろうか。ところが、これは全くの誤解なのである
そもそもクマバチは、ミツバチと同様に、花の蜜や花粉を集めて幼虫を育てるハナバチの一種であり、ほかの昆虫を襲うことはない。人間に対しても、近くにいるからといって攻撃をしかけてくるようなことはなく、刺されるのは、手でつかむなどよほどのことをして驚かせた場合だけである
これほどおとなしいのに、恐ろしい蜂だと思われているのは、体長二・二センチメートルという、蜂の中では群を抜いた大きさと、「クマバチ」という名前のせいであろう。
しかも、日本では、スズメバチやマルハナバチ、クマバチといった大型の蜂を、ひっくるめて「くまんばち」と呼ぶことがある。このため、スズメバチなどの攻撃性が強い危険な蜂と混同されてしまったと考えられる。つまり、クマバチは濡れ衣を着せられているわけだ。
ドイツの作家ボンゼルスが書いた童話『みつばちマーヤの冒険』には、マーヤたちミツバチ一族を襲撃する悪者として、「くまんばち」の一族が登場する。多くの本のさし絵には、ずんぐりしたクマバチの姿が描かれているが、クマバチは日本の固有種でドイツにはいないし、一族をなすような集団生活はしないのである
作者のボンゼルスは、ミツバチの大敵であるスズメバチを念頭に置いて、『みつばちマーヤの冒険』を書いたものと思われる。それが日本で翻訳され、さし絵が描かれるうちに、クマバチの姿になってしまっただろう
クマバチは、初夏から夏にかけてフジなどマメ科の植物の花を訪れている姿がよく見られる。いたずらに怖がらず、そっとしておいてやるのが賢明だろう


東京書籍
「雑学大全」
JLogosID : 14820744


data-ad-slot値が不明なので広告を表示できません。

【辞典内Top3】

握手  奥の手  国連旗  

【関連コンテンツ】

広告を表示できません。

【この辞典の個別アプリ】

雑学大全

「働きバチは1日6時間しか働かない」など、知的好奇心をそそる雑学の集大成。全1000項目を収録したアプリ。

【この辞典の書籍版説明】

「雑学大全」東京雑学研究会

“働きバチは1日6時間しか働かない”,“下手な医者をなぜ「ヤブ」と呼ぶのか?”,“『浦島太郎』のカメはオスかメスか?”……のような知的好奇心そそる雑学の集大成。なんと全1000項目!!

出版社: 雑学大全[link]
編集: 東京雑学研究会
価格:2160
収録数: 1000696
サイズ: 26x19x4cm
発売日: 2004年8月
ISBN: 978-4487799473