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クマ
【東京雑学研究会編】

雑学大全生物の不思議 > 動物

気温が低くて環境が厳しく、食物の確保も難しい冬を、ずっと眠って過ごすのは、生き物の知恵である。寒い朝に、暖かいベッドから抜け出さなくてはならないとき、「人間も冬眠ができたらいいなあ」と、ぼやいたことがあるはずだ。
ところで、冬眠している動物たちは、トイレどうしているのだろう。特に、クマのような大型の動物なら、排泄物の量も多いだろうから、穴の中でしてしまったら大変なことになるのではないだろうか?
冬眠をする哺乳類は、リス、ヤマネ、コウモリなどの小動物とクマである。リスなどは、冬眠の最中でも時々起きては尿や糞をしている。だが、クマは、木の根元のほら穴などで、うつらうつらして冬眠しながら、その間は一度も排泄をしないのである
「長い冬の間、一度も用を足さないの?」と驚くことだろう。人間ならば、トイレに行かないわけにいかないし、我慢ばかりしていたら体を壊してしまう。
ところがクマの体には、尿を出さずに腎臓の壁で吸収し、その成分である窒素化合物を自らの栄養とするシステムが備わっているのだ。いわば、窒素化合物リサイクルである
冬眠する動物のほとんどは、秋のうちにたっぷり食べて、体重の三〇~四〇%にあたる脂肪を蓄えておく。また、小動物たちは冬眠中に体温が下がり、通常は三七~三八度ある体温が八~一〇度くらいになって、脈拍や呼吸数も減る。人間ならば、間違いなく死んでしまうところだが、こうしてエネルギーを節約しているのである
試しに、冬眠している小動物をつついてみると、呼吸が盛んになって体温も上昇し、一時間弱で目ざめて活動を始めるという。
ところが、クマだけは、あまり体温が下がらず、せいぜい三〇度くらいである。これは体が大きいため、いったん下がった体温を元に戻すのに時間がかかるためと考えられている。あまり体温が下がらないということは、小動物のようにエネルギーの節約をしていないということだが、クマにこれが可能なのも、自分の窒素化合物を栄養として摂取することができるからである


東京書籍
「雑学大全」
JLogosID : 14820744


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編集: 東京雑学研究会
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発売日: 2004年8月
ISBN: 978-4487799473