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お茶
【東京雑学研究会編】

雑学大全生活 > 飲み物

たくさんお茶を飲む人には長寿が多く、成人病になる率が低いというデータがある。お茶には健康に欠かせないビタミンCをはじめ、さまざまな成分が豊富にふくまれているからだとされている。フラボノイドには発ガン抑制作用があり、カテキンは抗酸化作用で発ガンや老化、動脈硬化による血圧上昇を抑制するタンニンポリフェノールは悪玉コレステロールを抑制する
このように万能に見えるお茶にも、実は弱点はあった。「宵越しのお茶は飲むな」という言い伝えである。いれてから時間の経ったお茶、前日のお茶は健康に悪いというこの言葉だが、はたして科学的に実証されているのだろうか。
調べてみると、専門家認める事実だった。特に有害だとされるのは、酸化したタンニンだ。渋みのもととなるタンニンは時間が経つと、酸化して赤く変色してしまう。また、茶葉にはタンパク質が含まれているが、これは水に溶けない成分。お茶をいれても茶葉にそのまま残り、時間が経つと腐敗分解するため、これを飲むと下痢を起こすこともあるというのだ。
さらに、血管収縮や体液の分泌をおさえる収斂剤の働きを持つカテキンは、お湯によく溶けるので、一度お湯をそそいだ茶葉を長時間おいておくと酸化が進み、味も落ちる。収斂剤としての作用も、今度は強くなりすぎて胃液の分泌を妨げ、消化が悪くなる。いれたてのときに善玉だったカテキンは、時間が経つと一転して悪玉にかわってしまうわけだ。急須の中に監視員がいるわけではないので、悪玉に変身したことは、残念ながらわかりにくい。これらお茶の変化は、宵越しでなくても、熱湯で濃くいれたお茶でも同様に表れるという。やはり、お茶はいれたてがいちばんだといえる。


東京書籍
「雑学大全」
JLogosID : 14820744


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編集: 東京雑学研究会
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発売日: 2004年8月
ISBN: 978-4487799473