ベース基礎知識 ジン
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【カクテル手帳】 ジンベース >
"ジンは1660年、オランダのライデン大学医学部教授で医者のフランシス・シルビウス氏が、当時、利尿剤として用いられていたジュニパーベリー(ねずの実)を使って薬用酒を造ったのが始まりとされる。利尿効果、解熱などに薬効があるとして薬局で売り出されたが、特有の芳香が人気となり、薬としてではなく酒として飲まれるようになった。その後、17世紀後半にイギリスに伝わってジン造りが本格化、生産量はオランダをしのぐほどとなった。
ドライジン
大麦麦芽、ライ麦、トウモロコシなどを原料として造られる無臭のアルコール液を、ジュニパーベリーや香草などを詰めたジン・ヘッド付きの蒸留釜で蒸留する方法と、原料を蒸留した原液に直接ジュニパーベリーなどを加えて蒸留する方法がある。これはイギリス式の製造方法であり、正式にはロンドンドライジンと呼ぶ。現在、単に「ジン」と言った場合はドライジンを指すのが普通であり、カクテルの材料として使われるのも、ほとんどがドライジンだ。代表的な銘柄はビーフィーター、ゴードン、ボンベイ・サファイア、タンカレーなど。
オランダジン
オランダ産のジンで、誕生当初の原形に近いとされる。別名ジュネヴァ。ドライジンよりも香りが強く、味は重い。カクテルにはあまり使わず、ストレートでそのまま飲まれることが多い。
オールドトムジン
ドライジンに糖分を2%ほど加えた甘口のジン。「トム・コリンズ」はこのジンを使うことから名付けられたが、現在はドライジンを用いるのが普通である。
その他
ドイツ産のジン、シュタインヘーガーもよく知られている。ドライジンよりも香りが弱く、まろやかな味わい。ビールと交互に飲み、ビールで冷えたお腹をジンで温めるのがドイツ流の飲み方とか。また、ジュニパーベリーではなくフルーツで香りを付けた、リキュールタイプのフレーバードジンなどもある。
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【この辞典の書籍版説明】
「カクテル手帳」上田 和男 |
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