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地球温暖化
【ちきゅうおんだんか】

道と路がわかる事典5章 いろいろな道 >

地球の温暖化は、世界各国が真剣に取り組んでいかなければならない大きな社会問題である。地球の温暖化は確実に進行しており、このまま何の手立てもせずに放っておくと、やがて南極大陸の氷が溶けはじめ、水位が上昇。海岸線は大きく後退して、世界中の平野部にある都市は、ほとんどが水没してしまうといわれている。
地球温暖化の最大の元凶は二酸化炭素(CO2)にある。大気中のCO2の濃度が上昇するにつれて、大気の温室効果が高まり、地球の温暖化が進行するのである。地球が暖かくなれば、暖房費が節約できる、などといった有り難い話ではない。
まず生態系に大きな変化が現れる。暖地性の植物が、北国でも見られるようになる反面、寒冷地の植物はどんどん絶滅していく。農作物も、収穫が増えるものもあるが、収穫できなくなるものも出てくる。人体への影響も大きいのだ。酷暑日が増加して老人の死亡率が高くなる。マラリアなど、熱帯性の疫病が蔓延する危険性もある。地球の温暖化は想像以上に深刻なのである
地球温暖化の元凶である二酸化炭素が、車の排気ガスに多く含まれているとなれば、われわれも他人事では済まされないだろう。わが国におけるCO2排出量の二〇%近くは道路交通、すなわち排気ガスによるものなのだ。この問題をどう解決するかが、道路交通に課せられた全世界的な一つのテーマだともいえる。
車の公害には騒音や振動、日照などの問題もあるが、何といっても排気ガスによる自然破壊が最も深刻であるガソリン車やディーゼル車をすべて廃止して、電気自動車あるいは低公害のメタノール車などに切り換えれば、この問題も一気に解決できるだろうが、口でいうほど生やさしいものではない。低公害車は実用化に向けて開発されつつあるが、普及にはまだ長い年月を待たねばならない
それよりも、排気ガスを抑制することを考えることの方が先決だろうそれにはまず、渋滞をいかに解消させるである。そのために、道路の整備ばかりではなく、TDMによって交通量を抑制したり、ITSの導入に向けての研究が積み重ねられている。渋滞中の燃料の消費およびCO2の排出量は、スムーズに走行している車に比べ、はるかに大きいからだ。たとえば、走行速度一〇km/hのCO2排出量は、走行速度六〇km/hの二・五倍以上に達する。CO2の排出量は、エンジンの空吹かしや急発進などによっても押さえられるだから、一人一人がもっと環境問題について真剣に考え、意識を高めることも必要だろう
また、街路樹緑地帯も、大気汚染を浄化させる作用があるというから、これからも積極的に市街地の緑地化を推し進めるべきだ。


日本実業出版社
「道と路がわかる事典」
JLogosID : 14820744


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【この辞典の書籍版説明】

「道と路がわかる事典」浅井 建爾

道を切り口に日本を旅する楽しみに出会う本。身の回りの生活道路の不思議から、古道の歴史、国道や高速道路、橋やトンネル、乗り物まで道と路に関する知識が満載。

出版社: 道と路がわかる事典[link]
編集: 浅井 建爾
価格:1620
収録数: 255274
サイズ: 18.6x13.4x2cm
発売日: 2001年11月
ISBN: 978-4534033154