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道路幅①
【どうろはば】

道と路がわかる事典1章 現代の道おもしろ知識 >

日本の道路の総延長一一六・二万kmを面積に直すと、一体どれ位の広さがあるものなのだろうか。皆目見当もつかないだろうが、道路を一か所に集めたとすると、その面積は六七〇九km2と、神奈川県の約二・八倍もの広さになる。これを広いとみるか狭いとみるかは意見の分かれるところだろうが、道路幅に関してだけいえば、日本の道路は諸外国に比べ、著しく狭いことだけは確かなようである
道路の面積を都道府県別にみると、道路の延長距離が長い都府県は、道路面積も広くなるのが当然だが、必ずしも比例してはいない。ひと昔前の話になるが、北海道に住む友人が、生まれ初めて津軽海峡を渡って筆者に会いに来てくれたことがある。その時の友人の言ったセリフが、「こっちの道路は狭いね」であった。筆者は何度も北海道へ行ったことがあるが、特に北海道の道路が広いと感じたことはなかった。それだけに、友人の言葉は意外であった。その時は、北海道に比べて車の通行量が多いから、道路が狭く感じたのだろうというくらいにしか考えていなかったが、友人の「道路が狭い」は、主に住宅地の生活道路の狭さを指していたのである
そういえば、北海道では車のすれ違いができないような狭い道路はまずないといっていい。路地裏も比較的ゆったりしている。幹線道路は格別広いというわけではないが、末端の道路、いわゆる生活道路の広さが、北海道の道路面積を押し上げる格好になっているのだ。
道路面積は北海道がダントツの一位(六七四・一km2)で、二位の愛知県(二九五・七km2)を大きく引き離している。道路の長さでは北海道の六三%もある茨城県だが、道路面積は北海道の三七・六%しかない(二五三・七km2で第三位)。北海道の道路が広いことの証明でもある。四位は埼玉県(二三三・〇km2)、五位は長野県(二一六・五km2)だ。道路面積が最も狭いのは鳥取県(五一・〇km2)で、以下、山梨県(五五・二km2)、沖縄県(五五・九km2)、香川県(五七・五km2)、和歌山県(五九・四km2)の順になっている。
では道路幅はどうか。一位は意外にも大阪府なのである。平均道路幅は七・七八m。大阪というと人口の超過密地帯。狭い道路を挟んで、住宅がひしめき合っているといった印象を持っている人が多いようだが、どうしてどうして、堂々の一位なのだ。二位は北海道(七・七六m)で大阪府とは僅少差。三位は沖縄県(七・四四m)である。道路幅が最も狭いのは徳島県(四・五九m)で、次いで茨城県(四・六二m)、長野県(四・六四m)と続く。こうしてみると、道路幅も地域によってかなりの差があることがわかる。


日本実業出版社
「道と路がわかる事典」
JLogosID : 14820744


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【辞典内Top3】

掘割式道路  道路の通称名  設計速度  

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【この辞典の書籍版説明】

「道と路がわかる事典」浅井 建爾

道を切り口に日本を旅する楽しみに出会う本。身の回りの生活道路の不思議から、古道の歴史、国道や高速道路、橋やトンネル、乗り物まで道と路に関する知識が満載。

出版社: 道と路がわかる事典[link]
編集: 浅井 建爾
価格:1620
収録数: 255274
サイズ: 18.6x13.4x2cm
発売日: 2001年11月
ISBN: 978-4534033154