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ミソサザイ
【みそさざい】

雑学大全2生物の不思議 > 鳥類

日本に棲息する鳥のなかで最も小さい鳥の一つが「ミソサザイである。体長は一〇センチほど、体重はわずか一〇グラムほどという小ささだ。夏の間は低山から亜高山帯にかけての沢沿いの藪やぶや林に住み、冬になると平地へ下りてくる。ミソサザイは古くから知られており、奈良時代の『古事記』『日本書紀』にもすでに登場している。その時代には「ササキ」「ササギ」「サザキ」といった名で呼ばれていた。「ササ」は「細」または「小」と書き、「小さい」「細かい」といった意味。「キ」は鳥を示す接尾語だそうで、つまり「小さい鳥」という意味でつけられた名前だったとわかる。現在の名前の後半部分「サザイ」はこの名前から転じたものだろうと推測できるが、では頭についている「ミソ」はどこからきたのだろうか。この小鳥は、江戸時代にはすでに「ミソサザイとして文献に登場しているが、地方によって様々な別名を持っていたこともわかっている。現在の東北地方の一部にあたる奥州では「ミソヌスミ」と呼ばれており、これは冬に人里にあらわれる小鳥が人家に迷い込む様を見て、味噌を盗んでいると疑われたところからつけられたと考えられている。このようにミソサザイの別名には「味噌」がらみのものが多い。しかしミソサザイの「ミソ」は味噌ではなく「溝」からきているというのが定説だ。江戸時代になって名称が定着する前の室町時代には、「ミソサザイ」または「ミゾサンザイ」として登場する。ミゾサンザイの説明として、「この小鳥が溝に三年(三歳)住む」からだとある。「三歳」は、「ササキ」から転じた「サザイ」という小鳥の名がなまって「サンザイ」となり、その音に当てられたと考えられている。そして、「溝」は「小川、水辺」のことで、これが「ミソ」になったのである。つまり「ミソサザイ」は「水辺や小川に住む小さな鳥」ということになる。ミソサザイは「三十三才」とも書かれることがあるが、これもミゾサンザイ同様、その音から当てたものと考えられ、三三歳という年とこの小鳥は何の関係もない。


東京書籍
「雑学大全2」
JLogosID : 14820744


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