マリモ
【まりも】
【雑学大全2】 生物の不思議 > 植物
小さい瓶に入った緑色のかわいいマリモ。育てるのに手間はかからないし、値段も手頃だし、友だちや親戚にお土産で買って帰るとたいそう喜ばれたものだ。しかし、ここで疑問が一つ。確かマリモは国の特別天然記念物に指定されているのでは?天然記念物は採ったり持ち帰ったりはおろか、お土産品として販売してはいけない。どうしてお土産として売っているのだろうか。その理由は、実際に販売されているマリモは特別天然記念物ではなく、人間の手によってつくられる人工物だからだ。そもそもマリモとは、北海道の阿寒湖、屈斜路湖が有名だが、そのほかにも青森県左京沼にはヒメマリモという直径一?三センチのマリモが、山梨県山やま中なか湖にはフジマリモという直径二?三センチのマリモが生育している。そのなかでも、阿寒湖のマリモだけは湖の絶妙な小波の効果によって、ほかには比べ物にならないほどの素晴らしい大きさと形に生長する。これは芸術品とまで呼ばれており、ゆえに特別天然記念物に指定されているのだ。一方、お土産用のマリモは、釧路湿原のシラルトロ湖や樺太にある、もずくのような小さなものを原料にして、それを裁断し手で丸めてつくられたものである。しかし、人工とはいえ、丸める作業はかなりの技術が必要とされ、熟練していない人が丸めると簡単に分裂してしまうそうだ。このマリモを水につけておくと、だんだんと形が整い、丸いマリモができ上がる。それにしても逆に気になるのは、天然記念物のマリモである。これはさすがに手に入れることも、なかなかお目にかかることもできないのだが、その芸術品とやらを一度じっくり眺めてみたいものである。
data-ad-slot値が不明なので広告を表示できません。
【関連コンテンツ】
広告を表示できません。
【この辞典の書籍版説明】
「雑学大全2」東京雑学研究会 |
|
浜の真砂は尽きるとも,世に雑学の種は尽きまじ。新たな1000項目で帰ってきた,知的好奇心をそそる雑学の集大成第2弾。 |
|
出版社:
雑学大全2[link] |