牧師
【ぼくし】
【雑学大全2】 社会 > 宗教
キリスト教に造詣の深い人でなければ、「牧師」と「神父」は、「教師」と「先生」の違いくらいかと思っているかもしれない。しかし、これはカトリックとプロテスタントによる定義の仕方の大きな違いなので、覚えておいたほうがいいだろう。では、どのように違っているかというと、まずカトリックでは、司教、司祭、信者という位階制度があり、信者が司祭に呼びかけるときの言い方が「神父様」だ。「司祭様」とはいわずに「神父様」といわれているので、カトリック教の教えを伝える人が「神父」である。司祭の総称は英語で「Father」であるため、中国ではそれに「神父」と字を当てた。それがそのまま日本にも採用されたということである。プロテスタントの場合は、カトリックでいう司祭に当たる聖職者が「牧師」。牧師は教会に住んで説教や牧会をおこない、信者が呼びかけるときは「牧師先生(様)」となる。ちなみに「聖歌」と「賛美歌」にも区別がある。聖歌はカトリックとプロテスタント両方で使われるが、賛美歌はプロテスタントで使われる。そのほかでも、カトリックの教会にはキリスト像やマリア像が必ずあって崇拝されているが、プロテスタントは聖像を置くことをせず、聖書のみで信仰をしている。数珠のようなロザリオを持っていたり、祈りのあと胸の前で十字を切るのはカトリックで、プロテスタントはロザリオを持たないし祈るときは目を閉じるだけである。一六世紀にルターによる宗教改革でプロテスタントという新しい教派は生まれた。仏教の真言宗と曹洞宗が違うように、やはりカトリックとプロテスタントもかなり違っているのである。
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「雑学大全2」東京雑学研究会 |
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浜の真砂は尽きるとも,世に雑学の種は尽きまじ。新たな1000項目で帰ってきた,知的好奇心をそそる雑学の集大成第2弾。 |
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