一〇〇円ショップ
【ひゃくえんしょっぷ】
【雑学大全2】 生活 > お金
一〇〇円ショップは、なんでも一〇〇円(実際には税込で一〇五円だが)という気軽さが人気のようだ。CDや本、食器、化粧品、文房具など、なんでもそろっていて、しかも、ほかの店なら一〇〇円では買えないようなものがたくさんある。こんなに安くて、お店側は損しないのかと疑問に思ってしまうが、店側としては利益がないとやっていけないわけで、大量に仕入れ、人件費を削減し、流通コストを下げるなど、様々な方法を駆使して利益を上げている。さて、一〇〇円ショップができたときには、流通革命の申し子かと思った方もいるだろうが、実は店内の商品を単一価格で売るという商売は、とくに新しい商法ではない。古くは江戸時代の享保年間の頃、櫛や簪、筆、墨、人形などを扱った「十九文屋」という店がはやった。いまの一〇〇円ショップと同じで、店内のものは、なんでも一九文(一文二〇円とすると三八〇円ぐらい)というものだった。その後、明治末期から大正時代にかけて、和田小太郎という人が神田で「一〇銭店」を出した。システムは、まったく同じだ。とても繁盛したらしく、店が二五店舗もできたという。一九三二(昭和七)年になると、高島屋が「一〇銭ストアー」を全国展開した。最盛期には一〇六店舗もあったというから大繁盛だった。当時の一〇銭で買えるものといえば、もりそば一枚、練り歯磨き、化粧石鹸などだった。いまの感覚にすると、一〇〇円よりも、ちょっと高い気がするが、「一〇銭ストアー」にはフライパンやネクタイ、算盤、スリッパなどが並んでいたというから、お得感は十分にあったようだ。ちなみに、時代とともにあらわれる価格均一ショップだが、どのケースもデフレ時代に出現しているという。そして、景気がよくなると高価なものがもてはやされるので、廃れてしまう傾向があるそうだ。
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「雑学大全2」東京雑学研究会 |
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浜の真砂は尽きるとも,世に雑学の種は尽きまじ。新たな1000項目で帰ってきた,知的好奇心をそそる雑学の集大成第2弾。 |
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