タマネギ②
【たまねぎ】
【雑学大全2】 生活 > 野菜・フルーツ
中央アジア原産とされ、古代エジプトでも栽培されたことがわかっているタマネギ。その後、地中海地方で盛んに栽培され、ヨーロッパ全域に広まっていき、とくにイギリスやドイツでは貴重な野菜として栽培されていた。一四世紀中頃、ヨーロッパで黒死病と恐れられたペストが大流行したとき、タマネギとニンニクを売っている店は伝染を免れたともいわれている。アメリカ大陸には、一六世紀以後、スペイン人によってもたらされた。その後品種改良が盛んにおこなわれて、タマネギ栽培が著しく発達した。中央アジア原産とされるタマネギであるが、なぜか東アジアには伝わらなかった。日本にタマネギが伝わったのも江戸時代のことで、しかも観賞用であった。ようやくタマネギが食用とされるようになったのは明治時代である。一八七一(明治四)年、試験的に栽培されたのが最初とされ、七〇年代後半には札幌農学校で本格的なタマネギ栽培がはじめられた。そして一八八〇年には、札幌の中村磯吉が日本最初のタマネギ栽培農家として登場する。磯吉が品質優良なタマネギをつくり、自ら東京に販売したことが、一九一七(大正六)年一月の『北海道農会報』に記述されている。現在、国産タマネギの生産で北海道のシェアは五〇パーセントを超えるが、その種は明治時代に蒔かれていたのだ。
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【この辞典の書籍版説明】
「雑学大全2」東京雑学研究会 |
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浜の真砂は尽きるとも,世に雑学の種は尽きまじ。新たな1000項目で帰ってきた,知的好奇心をそそる雑学の集大成第2弾。 |
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