ダーウィン
【だーうぃん】
【雑学大全2】 ヒトの不思議 > 人物
測量船ビーグル号での航海調査、そしてその著書『種の起源』であまりにも有名な博物学者ダーウィンは、もともとは医学部の学生だった。医者であった父親のすすめで、エディンバラ大学の医学部へ入学したダーウィンだったが、とある理由で中退してしまう。その理由とは血を見るのが大の苦手だったということ。当時の外科手術の際の出血量は、とにかく半端ではなかったという。基本的に悪いところは全部切る。さらに、悪い血を体から出せば病気が治ると信じられていた時代で、静脈から血を抜く瀉血が治療法として横行していた。だから、手術や瀉血治療によって患者が死んでしまうというようなことも日常茶飯事だった。さて、医学部を中退したダーウィンに父がすすめたのは聖職者の道だった。ダーウィンは父の言葉に従ってケンブリッジ大学へ入学したのだが、心ひかれたのは神学などではなく、当時大学で盛んだった博物学と地質学だった。そして卒業後、イギリス海軍の測量船ビーグル号で五年間の南半球周遊の旅へ出て、動植物と地質の観察、調査をおこなうにいたったのである。帰国したダーウィンは、調査結果の整理と考察に没頭し、ついに、動植物の種は独立してつくられた不変のものではなく、自然選択、生存競争、適者生存などによる自然淘汰で新種がつくられるという進化論を確立したのである。一八五九年、ダーウィンが進化論を『種の起源』にまとめて発表すると、キリスト教会から激しい非難を浴びた。この世界は造物主である神の手によってつくられたとするのがキリスト教の教えだから、進化論とは全く相容れないのも当然ではある。しかし、進化論は大方の社会に受け入れられ、社会学や経済学などにも影響を与えた。そして、一八七七年に、ダーウィンはケンブリッジ大学から名誉博士号を贈られた。
data-ad-slot値が不明なので広告を表示できません。
【関連コンテンツ】
広告を表示できません。
【この辞典の書籍版説明】
「雑学大全2」東京雑学研究会 |
|
浜の真砂は尽きるとも,世に雑学の種は尽きまじ。新たな1000項目で帰ってきた,知的好奇心をそそる雑学の集大成第2弾。 |
|
出版社:
雑学大全2[link] |