星条旗
【せいじょうき】
【雑学大全2】 生活 > モノ
クリント・イーストウッド監督の映画『父親たちの星条旗』にも描かれたように、星条旗はアメリカのアイデンティティであり、心のよりどころにもなっている。しかもそれを裏付けるかのようにアメリカ国歌のタイトルも「星条旗」であり、その詞ができたエピソードも、その名をつけるにふさわしいものであった。一八一二年にはじまった米英戦争のさなか、詩人であり弁護士でもあったフランシス・スコット・キーは、捕虜として捕らえられた友人の釈放を交渉するために、イギリスの戦艦に赴いた。イギリスの司令官はキーの説得に応じて友人ともども釈放することを認めたが、イギリス艦隊がマクヘンリー砦を攻撃する間、機密保持のためと称して彼は戦艦内に拘束されてしまう。ところが激しい夜間砲撃の後、キーらが戦艦から外を見てみると、そこには星条旗が高々と翻っていたという。この光景に衝撃を覚えたキーは、「マクヘンリー砦の防衛」という合衆国の勝利を祝う詩を書き上げたのである。この詩は当時人気があった「天国のアナクレオンへ」という曲のメロディにのせて歌われるようになり、後年、楽譜が発売されるときに「星条旗」という名前に改題されている。その後、国民的流行歌となった「星条旗」は、軍隊の国旗掲揚式の際やスポーツイベントなどでたびたび歌われるようになった。そのためアメリカ人にとってはますますなじみ深いものになり、一九三一年、第三一代大統領フーヴァーのときに国歌に制定された。ちなみに「天国のアナクレオンへ」を作曲したのは、イギリスのアマチュア作曲家であったという。
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【この辞典の書籍版説明】
「雑学大全2」東京雑学研究会 |
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浜の真砂は尽きるとも,世に雑学の種は尽きまじ。新たな1000項目で帰ってきた,知的好奇心をそそる雑学の集大成第2弾。 |
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