スターリン
【すたーりん】
【雑学大全2】 ヒトの不思議 > 人物
レーニンの死後、旧ソ連の最高指導者となり、独裁権力を振るった人といえば、スターリンだ。「スターリンの勝利の大会」「スターリン憲法」など、歴史の本でも、もちろんこの名前で登場する。しかし、彼の本当の名前は、「ヨシフ・ヴィサリオノヴィチ・ジュガシヴィリ」という。では、なぜ彼は本名とは似ても似つかない別の名前を使い、そしてそれが本名よりも名を馳せたのだろうか。革命家たるものは政府や官憲に追われるもので、なかでもスターリンは七回の逮捕歴を持ち、流刑などを繰り返していた。そのため活動の最中、自身を守るために様々な偽名を使うようになっていったのである。ダヴィド、ソセロ、イワノフ、ノワノビッチ、K・カト、コーバ、K・スタ、ソソ、ワシーリー、ベンシノベソ、チジコフ、……、これはすべてスターリンのペンネームである。ペンネームには比較的単純な名前ばかりが使われていたようだ。それもそのはず、長くてややこしい名前では、本人も覚えるのに一苦労であろう。数あるペンネームのうち、彼自身がいちばん気に入っていたのが、「鋼鉄の人」を意味するスターリンだった。党中央委員となり、機関紙『プラウダ』の編集などに携わった頃からこのペンネームを使用しはじめたという。その後、ロシア革命の立役者レーニンとともに十月革命武装蜂起を指導、レーニンの死後は社会主義工業化と農業の集団化を推し進めていった。党中央委員会書記長に選出されると、スターリンはその地位で独裁権力を振るい、一九四一年五月には人民委員会議議長(首相)までのぼりつめた。こうした活動により、スターリンという名は世に広まることとなったのである。スターリンという名はもっといえば、ペンネームではなく偽名であったともいえる。
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【この辞典の書籍版説明】
「雑学大全2」東京雑学研究会 |
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浜の真砂は尽きるとも,世に雑学の種は尽きまじ。新たな1000項目で帰ってきた,知的好奇心をそそる雑学の集大成第2弾。 |
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