修正液
【しゅうせいえき】
【雑学大全2】 生活 > モノ
書き間違いをしてしまったときに便利なのが修正液だが、これを発明したのは、アメリカのベット・ネスミス・グラハムという女性だった。ベットは、テキサス・バンク・トラストという銀行の秘書をしていた。一九五〇年代のアメリカでは、文書をタイプライターで打ち出すのが主流だったため、ベットの仕事は、膨大な書類をタイプすることが多かった。ところが、ベットはタイプを正確に打つのが大の苦手だったのである。当時は、タイプミスをすると、またはじめから打ち直すのが当たり前だったので、ミスが多いと仕事量はどんどん増えていくことになった。こんなことでは、いつまでたっても作業の能率が上がらないと思っていたベットは、あることを思いついた。実は、ベットは画家志望だった。そこで思い出したのが、絵を描くときに、色を別の色に変える「重ね塗り」だった。間違ってタイプしてしまった字の上に、紙と同じ白い色を塗ればいいのではないかと試してみると、これがうまくいき、なかなか便利だった。白い絵の具の修正液を愛用していると、その便利さに同僚たちからもわけてほしいと頼まれるようになった。わけてあげると、これは便利だということで、口コミで広がり、注文が多くなっていった。そして、ついにベットは、一九五六年、ミステイクアウト社を立ち上げ、発売した修正液「リキッドペーパー」は大ヒット商品となった。
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【この辞典の書籍版説明】
「雑学大全2」東京雑学研究会 |
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浜の真砂は尽きるとも,世に雑学の種は尽きまじ。新たな1000項目で帰ってきた,知的好奇心をそそる雑学の集大成第2弾。 |
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