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小林一茶
【こばやしいっさ】

雑学大全2ヒトの不思議 > 人物

江戸時代の俳壇を代表する三大詩人の一人に数えられる小林一茶。継母と異母弟との折り合いが悪く、一五歳で郷里信濃国(現・長野県)を出て江戸へ奉公に。二五歳で俳人の二六庵竹阿に弟子入りして俳句を学ぶ。竹阿の没後は全国各地を旅しながら句作を続け、生涯に残した俳句は二万句におよぶ。作風は、弱い生命への愛情に満ちた応援歌など、明快でわかりやすい。普遍的な原理に目を向ける松尾芭蕉や与謝蕪村らと対照的である。在世中は多少特色ある俳人としてそこそこ有名という程度だったが、大正時代に自由詩や童謡が好まれるようになると注目され、「農民詩人」「生活詩人」として高く再評価され、今日のように親しまれるに至った。一茶は、作風や漂泊の詩人というイメージから、ひょうひょうとした世捨て人のような人柄を想像するが、なかなかどうして、たいへんな好色家だったようだ。一八一二(文化九)年に五〇歳で故郷に帰り、五二歳で隣村の菊という二八歳の女性と結婚するまで、確かにずっと独身だったのだが、遅い結婚をしたとたん、あきれるほどの性豪ぶりを発揮したという。一茶の日記には、文末に「三交」「五交合」といった数字が見られるのだが、これは一夜の性交回数だろうといわれている。五〇歳をすぎて、毎晩何回もセックスしたのだから、驚くほどの精力だ。熱愛した菊が三七歳で急死すると、六一歳の一茶はまた独身となった。五八歳のときに患った中風の後遺症が残る体では、普通なら再婚の気力など出ないところだが、一茶は翌年に早くも嫁探しをして、二度目の結婚をした。二度目の妻と二、三カ月で離婚した後、中風を再発して言語も不自由となったが、二年後には六四歳で三度目の妻やを(三三歳)を迎えた。翌年、一茶が病気で没したとき、三人目の妻はなんと一茶の子を妊娠中だったという話も伝わる


東京書籍
「雑学大全2」
JLogosID : 14820744


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編集: 東京雑学研究会
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