車のボディ
【くるまのぼでぃ】
【雑学大全2】 生活 > コトバ
セダン、クーペ、バン、……。車のボディの形状をあらわす言葉だが、意外とその意味を知らないまま使っているものだ。これらの言葉は、ほとんどそのルーツが馬車用語である。まず「セダン」は、もとは「運転手と乗客の仕切りがない馬車」という意味で、いまでは「前後二列の座席を備え、その間に完全なしきりのない車」をさす。エンジンルームと室内スペースとトランクの三部分に分かれているので、「三ボックス」ともいう。語源はラテン語の「sedre(座る)」である。ちなみにイギリスでは「サルーン」と呼び、高級で前後がガラスで仕切られると「リムジン」になる。一方、「クーペ」は、もとはフランス語で「二人乗りの箱馬車」を意味する。いまでは「二ドアの二人乗り(あるいは前席優位)の車」をさすようになった。「バン」は、もとは「荷物を運ぶ有蓋貨車」の意味で、語源は「キャラバン」の「バン」である。本来のバンは、大きい商用の貨物車のことであるが、いまでは「貨物を乗せる部分が優位の乗用車兼箱型貨物自動車」を「バン」と呼ぶ。エンジンルームと室内スペースからなる二ボックスタイプのほか、ワンボックスのものもある。そして、「ワゴン」は、もとは「荷物を運ぶ無蓋貨車」あるいは「二頭以上の馬でひく荷馬車」を意味する。「ステーションワゴン」は名前の通り「駅馬車」であるが、いわゆるアメリカ西部開拓時代のあれではなく、もともとは駅から町へ人と荷物を運ぶバスのような大型馬車のことで、いまでは後部に折りたたみ式の座席のついた大型乗用車のことをいう。イギリスでは、エステートカーとも呼ばれる。
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【この辞典の書籍版説明】
「雑学大全2」東京雑学研究会 |
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浜の真砂は尽きるとも,世に雑学の種は尽きまじ。新たな1000項目で帰ってきた,知的好奇心をそそる雑学の集大成第2弾。 |
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