カメ
【かめ】
【雑学大全2】 生物の不思議 > 動物
カメというと甲羅に首や手足を引っ込めている姿を思い浮かべるが、カメにもたくさんの種類があって、甲羅自体のない種類のカメもいる。そもそもカメには、海で生活するウミガメ、陸上でおもに生活するリクガメ、淡水に住む数種類のイリエガメがいる。甲羅を持たないカメの種類は「オサガメ」といい、大型のウミガメの一種。甲羅の代わりに、魚でいうところのウロコのような硬いもので全身が覆われている種類である。もともとウミガメは、水中での生活に厚い甲羅はあまり必要がないため、リクガメよりもずっと甲羅が薄くなっているのが特徴だ。このオサガメは、その進化の究極の形。必要がないからなくなってしまったというわけだ。身軽なためか、オサガメは最大で八〇〇キロという重さになる場合があるといい、ウミガメ類の中では文句なしに最大の種類だという。動物のなかでも、最大の航海をすることでも知られていて、識別用のタグなどを利用した研究でわかっているだけでも、大西洋を横断した個体があることがわかっている。オサガメの肉体は、ほかのウミガメと比べて大きいだけではなく、甲羅にあたる部分は、縦に五本のラインを入れたような突起で分かれていることや、四肢にカギ爪がなくひれのようになっているのが特徴的だ。オサガメは、ほかのウミガメ同様、浜辺で産卵をするが、やはり開発などで帰巣できる浜辺は減ってしまっている。そのため、現在は絶滅危惧類に指定され、オサガメが産んだ卵を集めて安全に孵化させ、さらにその幼体を海へ帰すという対策がとられているそうだ。
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【この辞典の書籍版説明】
「雑学大全2」東京雑学研究会 |
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浜の真砂は尽きるとも,世に雑学の種は尽きまじ。新たな1000項目で帰ってきた,知的好奇心をそそる雑学の集大成第2弾。 |
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