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おむつ
【おむつ】

雑学大全2ヒトの不思議 > 子供

赤ちゃんがオシッコやウンチをしても衣服を汚さないよう、お尻をくるんでおく下着が「おむつ」で、かつては「おしめ」と呼ばれた時代もあった。現在「おむつ」の用語が一般的に使われるようになったのは、使い捨て下着としておむつが広く流通するようになってからだ。「おしめ」の語源は、赤ちゃんの排泄物で湿ってしまう下着というところからだからわかりやすい。それに比べて「おむつ」は、語源が想像しにくい。それもそのはず、古代の女房言葉に由来するもので、『紫式部日記』に使われていた伝統の言葉だ。「おむつ」の語源は古くからあった「襁褓」で、「むつき」と読む。「襁」は赤ちゃん背負うときに使う絹の紐ひも、「褓」は赤ちゃんの衣服のことで、紫式部は産着の意味で使っている。それが、江戸時代頃に赤ちゃんの排泄用下着を表す言葉となり、丁寧語の「お」がついて「おむつ」になっていったようだ。同時に、赤ちゃん生まれると母親の実家の祖母が孫のために一二組のおむつを用意する、というような慣習も生まれた。といっても武家や裕福な商家での話で、一般家庭で使い古した木綿などの布おむつが使われるようになるのは、明治時代以降である。さらに、おむつ湿り気を外にもらさないよう、おむつカバーも開発されるそんなおむつが紙おむつに替わるのが、一九七〇年代後半、昭和も五〇年代に入ってからで、アメリカからの輸入品の発売をきっかけに国産品も開発されるようになった。紙おむつの開発は消費社会のアメリカではなく、第二次世界大戦で綿花の輸入が止まってしまったスウェーデンで、生まれてくる赤ちゃんのために必要に迫られてのことだったという。


東京書籍
「雑学大全2」
JLogosID : 14820744


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出版社: 雑学大全2[link]
編集: 東京雑学研究会
価格:2160
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サイズ: 25.6x18.4x3.6cm
発売日: 2004年8月
ISBN: 978-4487801305