柿羊羹[槌谷]
【かきようかん】
【全国五つ星の手土産】 東海 > 岐阜県
半分に割った竹に流し込まれた、透き通るような橙色の柿羊羹。見た目に美しく、果物の風味が存分に生かされたこの羊羹は、大垣の代表銘菓だ。天保9年(1838)にこの柿羊羹を創製したのが、御菓子つちやの名で知られる槌谷。創業は今から約250年前、宝暦5年(1755)に遡る。美濃国は大垣藩十万石の城下町で御用菓子司を務めるなど、代々重用されてきた老舗中の老舗である。
原材料は美濃特産の堂上蜂屋柿の干し柿。古来、米一升にも相当するとされ、年貢の代わりに納められたという貴重品だ。柿そのものは渋柿だが、干し柿にすると甘みや旨みが引き出され、それを潰して羊羹にすることで、えもいわれぬ芳醇な味が生まれる。明治に入って竹の研究家の示唆を受け、現在の形になった。同じく堂上蜂屋柿から作られる宝賀来(冬季限定)、のし柿、延寿柿なども、柿の風味が生きて美味。
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【この辞典の書籍版説明】
「5つ星の手土産」岸 朝子/選 |
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料理記者歴50年の岸朝子が全国津々浦々の土産銘菓を,伝統,味,地元定着度,地元推奨度,全国的知名度などの観点から厳選して紹介する,まさに日本国民必携の永久保存版手みやげ大全。 |
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