初霜[不二屋]
【はつしも】
【全国五つ星の手土産】 北陸・甲信越 > 長野県
諏訪の名物に、氷餅がある。餅を凍らせ、寒風に晒して作るもので、冬の寒さの厳しい土地ならではの伝統食だ。昭和3年(1928)から続く地元の老舗菓子舗・不二屋は、それを使って上品な干菓子を作り上げ、初霜と名づけた。小さい氷餅に砂糖蜜をかけただけの簡素なものだが、今では諏訪の代表銘菓として知られる。
手にすると、驚くほど軽い。名のとおり純白に光り輝き、食感もまた独特だ。周りはややかたく、歯を立てると、かさっとまさに霜柱を噛みしめるよう。中はふわっとやや粘りを帯び、それでいてまとわりついてはこない。素朴な砂糖の甘みと氷餅特有のひなたくさい香りが、どこか懐かしく優しい気分にさせてくれる。湯をかけるととろりと葛湯のようにいただける。ほかに、信州ならではの郷土菓子を、と生み出されたのが、その名も郷愁。信州味噌を塩釜と合わせ、上品な逸品に仕上げている。
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【この辞典の書籍版説明】
「5つ星の手土産」岸 朝子/選 |
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料理記者歴50年の岸朝子が全国津々浦々の土産銘菓を,伝統,味,地元定着度,地元推奨度,全国的知名度などの観点から厳選して紹介する,まさに日本国民必携の永久保存版手みやげ大全。 |
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