手打きだ
【てうちきだ】
【東京-五つ星の蕎麦】 都内の名店88軒 > 中央区
細長い店内に4テーブル14席のみと、銀座のそば屋のなかでは至極小さい。入口脇の手入れの行き届いた石臼が、店主・木田幸男さんの丁寧な仕事ぶりを語りかけてくるようだ。アパレル関係の会社に勤めていた木田さんは、人を使うのではなく自分の手で完結する仕事をしたいと考え、あるとき江戸東京そばの会を訪れた。そこで純粋な手打そばの魅力に触れ、縁あって大森の「布恒更科」(198頁)で一から学んだ。基本は布恒更科の味を踏襲するが、そば粉を茨城産7、北海道産3にブレンドするなど、独自の工夫も積極的に取り入れている。
そばは外二のもり、十割の生粉打ち、玄そばを混ぜた幅広の荒挽き、色白の御前更科、季節の変わりそばの5種。このほか種そばから酒のつまみまでそろう品書きのすべてを店主一人で賄う。葛飾区の自宅から始発電車で通い、朝の5時半から石臼を回すという並大抵ではない苦労も、初めて訪れた人や足繁く通う常連がおいしそうに食べる姿を見ると霧散するという。
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【この辞典の書籍版説明】
「東京 五つ星の蕎麦」見田盛夫/選 |
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並木藪蕎麦、巴町砂場、神田まつやなど伝統の技が味わえる名代の老舗から、進化し洗練された蕎麦でたちまち有名となった新鋭店まで、都内と近県の118の名店を料理批評家・見田盛夫が厳選。蕎麦の基礎知識や全国の名店217軒の情報も付いた、蕎麦好きのバイブル。 |
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出版社:
東京-五つ星の蕎麦[link] |