埼玉屋
【さいたまや】
【東京五つ星の肉料理】 豚肉料理 > 北区
開店までまだ間があるのに、外にはすでに十四、五人。みんな慣れていると見えて、連れと談笑したり本を読んだりと落ち着いたものだ。しかし暖簾が出ると同時に雪崩のように押し込んできて、店内はあっという間に満杯。これが毎日だという。
「こんなだから、うちは売りものがなくなったら閉店。早いときは夜の7時半ごろに閉めちゃう」と、当主の小熊秀雄さん。
肉をはじめ素材はすべて、主人みずから仕入れる。「酒にせよ料理にせよホンモノを出したいから。それと、とにかく丁寧に繊細に仕事しなくちゃね」。そう話しながら、手は休むことなくキレイに肉の筋を取り、取ってはキレイに串に刺してゆく。
いざ店が始まれば、この大混雑のなかで客が飲む酒の種類、
飲み方に合わせて、微妙に串の焼き加減を変える。食べ、飲むのに夢中の客のころ合いを見計らって、焼き立ての串をあっちの皿、こっちの皿へついっとのせてゆく。うーん、プロのやり口。立ち込める煙も匂いも香ばしく、串と酒はまだまだ進む。
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【この辞典の書籍版説明】
「東京五つ星の肉料理」岸 朝子/選 |
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とんかつ、ステーキ、すき焼き、しゃぶしゃぶ、桜鍋、ハンバーグ、ビーフシチュー、軍鶏料理……あらゆる肉料理から、東京でこれぞという名店を料理記者・岸朝子が精選に精選を重ねて紹介。 |
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出版社:
東京五つ星の肉料理[link] |