ワイン①
【東京雑学研究会編】
【雑学大全】 生活 > 飲み物
ワインは、色調によって赤、白、ロゼの三種類に分けられるが、色以外に一体どこが違うのだろうか。
この三種類のワインは、実は原料のブドウ選びから製造の過程に至るまで、全く異なるのである。
まず、赤ワインは、果皮が黒または濃赤色系のブドウを原料にもちいる。果皮、種子を分離せずに発酵させ、果皮中の色素と種子中のタンニン質を酒液中に溶出させたもので、渋みのある重厚な香味を持つ。おおむね完全発酵を行うので残糖がなく、ほとんどが辛口である。血のような真っ赤な色となる理由は、発酵・醸成の途中でブドウの皮が溶けるからだ。フランスが得意とするのが、この赤ワインである。
白ワインは黄ないし緑、または淡紫色のブドウをもちいる。皮を除き、果肉だけをつぶして発酵させるため、まろやかな甘みが出せる。淡泊、爽快な味を持ち、渋みは少ない。しかし、黒色ブドウでも果肉の赤くないものは、手早く搾汁して白ワインにすることができる。白ワインは残存糖量によって辛口と甘口に区別される。白ワインの本場はドイツだ。
ロゼワインは、黒色ブドウを赤ワイン同様に仕込み、発酵液が色づき、ブドウが発酵し始めたときに皮だけを取り去ってしまう。そのあと、液部のみを続けて発酵させる。色も味も赤と白の中間のもので、味に渋みはない。また、黒白両系統のブドウを混ぜてもちいることもあり、より低価格のものでは、赤ワインと白ワインをブレンドしてつくるものもある。
このように三種類のワインは、素材と製法が異なるのだ。さらに、おいしく飲める温度にも差がある。
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