二日酔い②
【東京雑学研究会編】
【雑学大全】 生活 > 健康
酒をどんどん飲ませるために作られたような俗信やことわざは多い。「酒なくてなんの己が桜かな」と花見の宴でさわぐ中年男性から、「酒は百薬の長」とうそぶいて病室で隠れて酒を飲んでいる患者まで、世間には数え切れない。
しかし、酒も限度を越すと悪酔いし、翌日になっても頭痛、吐き気、胸のむかつきがとれなくなる。いわゆる二日酔いである。
二日酔いを早く治すには、サウナや風呂に入って汗をかくとか、低血糖になっているから糖分を摂取するとか、さまざまな方法が試されている。
中には「二日酔いに迎え酒」と豪語し、二日酔いのときは、むしろ酒を飲んでしまえと、さらに酒をあおる人がある。自家製の「逆療法」である。
それでは、「二日酔いに迎え酒」は、本当に効くのだろうか。
たしかに頭痛がおさまり、気分はよくなる。それでも、これは新たに飲んだ酒で神経がマヒしているだけなのだ。まださめきっていない酔いの状態に再び戻して、頭痛などの痛みをマヒさせるのは、「飲みすぎた」といううしろめたさから逃避しているにすぎない。仮にいつも酔っぱらっていないと不安で、しかたがないのだとすれば、「アルコール依存症」への坂道をころがりおちていることになる。注意しなければならない。
二日酔いの症状が起こるのは、脱水症状やビタミン不足が原因だと考えられる。症状を改善するには、濃いお茶やコーヒーなどの水分を摂ってアルコールの体外排出をうながすほか、頭痛薬を飲んだりするのが効果的だ。なかには、二日酔いで出社して醜態をさらす人がいるが、こればっかりは「水に流す」ことはできない。
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【この辞典の書籍版説明】
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