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【東京雑学研究会編】

雑学大全生物の不思議 > 植物

ジャングルの中に、巨大な花が咲いている。ところが、その花には葉も茎も見当たらず、辺りには強烈な臭気が立ちこめている。そんな不思議な光景を現出させるのが、ラフレシアである
ラフレシアは、マレーシアやインドネシア、フィリピンなどの熱帯雨林に生えている植物で、花と寄生根だけから成っている。ブドウ科シッサス属のヒレブドウというつる植物の根に寄生しているのだが、シッサス属は、一般の樹木に比べて、大量の水分を吸い上げることができるので、ラフレシアは巨大な花を咲かせることができる。
ラフレシア属の植物は、これまで一〇種以上発見されている。中でも、直径一メートル、重さ八キロもある世界最大の花を咲かせるのが、スマトラ島に自生する「ラフレシア・アーノルディ」という種である
ラフレシアは、地上に現れる部分は花だけなので、開花した様子は、まるで巨大な花が地面に落ちているようである。熱帯のジャングルに、これほど大きな花が咲いていたら、さぞ見事だろうと期待するところだが、残念なことに、お世辞にも美しいとは言えないのである
花びら見える五枚のがくは、黒ずんだ紅色で、そこに白い斑点が浮き上がりグロテスクな外観である。中央部は、丸いくぼみの中に、剣山のような「盤状体」と呼ばれる部分があり、奥には雄花なら雄しべ、雌花なら雌しべがある。
せめて香りがよければと思っても、これもまた、肉が腐ったような悪臭である。ラフレシアの花粉を運ぶのはハエであり、この悪臭でハエを引き寄せては、受粉するのである
ラフレシア・アーノルディが発見されたのは、一八一八年のことであるイギリスの東インド会社総督のラッフルズが、友人のアーノルドと地元の案内人とともに、スマトラ島の奥地を探検したときに発見し、二人の名にちなんで命名された。
ひときわ目立つ花なのに、近代まで世に知られることがなかったのは、開花している期間が、ほんの数日と短いためである。受粉をすませた花は、数日のうちにどろどろに溶けたようになり、姿を消すのである


東京書籍
「雑学大全」
JLogosID : 14820744


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編集: 東京雑学研究会
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発売日: 2004年8月
ISBN: 978-4487799473