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ノーカーボン
【東京雑学研究会編】

雑学大全生活 > モノ

一見、普通の白い紙だが、重ねて書くとカーボン紙を使ったのと同じように何枚も複写ができるノーカーボン紙は、はさんだり外したりする手間がいらない。
情報化時代に乗って、コンピュータ用紙や伝票用紙などに使われ爆発的な売上げを示している。ところでノーカーボン紙はなぜ複写できるのか。
大ざっぱに説明すると、上の紙に書くと裏面の小さなカプセルが割れ、中に入った物質が下の紙に塗ってある顕色剤といわれる物質に反応して字が写る。墨の入った小さい風船が床いっぱいに広がっていて、人が歩いたところだけ割れて黒くなる、といった感じだろうか。
こういうと荒っぽい感じだが、ノーカーボン紙に使われているマイクロカプセルの大きさは直径数ミクロンから数百ミクロン。一ミクロンは一〇〇〇分の一ミリだからとてつもなく微小な世界で、かなり細かい文字まで複写できるわけだ。
ノーカーボン紙のいちばん上の、文字などを書く紙を上用紙、いちばん下の紙を下用紙、真ん中にある紙を中用紙という。四シート以上では中用紙が増えるだけだ。各用紙原紙の裏にはマイクロカプセル層が、それに接する下の原紙の表には顕色剤層がある。
マイクロカプセルは、無色だが顕色剤に反応して青や黒に発色するロイコ染料をオイルに溶かして微粒子にし、周りにゼラチンなどの衣をかけたものだ。「ロイコ」とはギリシア語で「無色」の意味。ロイコ染料を発色させる顕色剤層には、酸性物質で固体の顕色剤が塗ってある。
マイクロカプセル層と顕色剤層を重ねて、上からペンやタイプコンピュータプリンタで圧力を加えるマイクロカプセルが壊れる。するとロイコ染料が顕色剤に反応し、中用紙や下用紙に複写されるのだ。
ノーカーボン紙は、アメリカ、NCR社のバレット・K・グリーンら七人の研究者を中心に、一五年の研究を重ねて一九五四年に完成、発売された。


東京書籍
「雑学大全」
JLogosID : 14820744


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編集: 東京雑学研究会
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