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【東京雑学研究会編】

雑学大全自然 > 自然

氷と言えば北極や南極の氷山から、網走に接岸する流氷、身近なものでは冷蔵庫の中の氷まで、さまざまな形でおなじみのものだが、いつも水面に頭を出して浮いている。どうして水中にどっぷりつかったり、底に沈んでしまうことがないのだろうか?
氷および水の密度と温度の関係をグラフにしてみると、水は摂氏四度のときが最も密度が大きくなる。つまり、温度が四度より上がっても下がっても、水の密度は小さくなって軽くなるのであるところで、零度の水と氷を比較すると、氷のほうが一割ほど体積が増えている。
水の分子は氷になると結晶(六方晶構造)になり、規則正しく並ぶ。こうした構造にはたくさんの隙間ができる。隙間の多い構造になると、分子の数は同じでも体積が増え、したがって密度が小さくなり、軽くなるのである
さて、氷の密度が水の密度より小さいとなぜ浮くのであろう。水中に氷の立方体があるとして、考えてみよう。氷が受ける圧力で、横から受ける圧力は左右で釣り合うので無視してもよい。水中での圧力は深さに比例するので、立方体の上の面と下の面にかかる圧力を比較すれば、氷を押し上げている力、すなわち、浮力を求めることができる。
上下の力は、それぞれの面までの水柱の深さに立方体の底面積をかけた水量の重さで表せる。その二つの圧力の差が、浮力である。ということは、水柱の深さの差に底面積をかけたものだから、結局氷の立方体が排除した水量の重さ分だけ軽くなるのであるアルキメデス風呂場で発見したという「アルキメデスの原理」がこれである
氷と水の場合、同じ体積なら密度の高い水のほうが重いので、氷の重さによる上から下への圧力より浮力の方が大きいだから氷が水面上に頭を出すのである。水面下の氷の体積に相当する水の重さが氷の重さで、その二つが釣り合った状態にあるのだ。氷の一割ほどが、水面上に出ていることになる。


東京書籍
「雑学大全」
JLogosID : 14820744


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編集: 東京雑学研究会
価格:2160
収録数: 1000696
サイズ: 26x19x4cm
発売日: 2004年8月
ISBN: 978-4487799473