九十九里
【東京雑学研究会編】
【雑学大全】 地理 > 場所
房総にある九十九里浜はイワシ漁で栄えた港町である。この浜は南にある太東崎から北の刑部岬まで約六六キロの長さがある。
一里は四キロだから、九十九里なら、浜の長さは約四〇〇キロなければいけない。
なぜ、こんな大きな誤差が生じてしまったのだろうか。
これには、計測の仕方が関わっている。一里が四キロときちんと統一されたのは一八七六(明治九)年である。几帳面な日本人であるが、どうも計測には適当さを発揮していたらしく、一里は五町だったり、六町だったりした。それが三六町、四キロと定められたのは明治になってのことなのである。
「九十九里」の地名は鎌倉時代にさかのぼる。源頼朝が浜の計測に当たり、六町ごとに矢をさしていったところ、九九本目に浜が終わったことから、「九十九里浜」と名付けられたのである。
その名残として残っているのが、浜のそばにある箭挿神社である。ここは、頼朝が矢で計測したときに、ちょうど四九本目に当たったとして、矢を一〇本束ねて、小さな祠に祀ったのだという。当初は、箭挿八幡宮と呼ばれていたが、明治になって現在の名前に改名されたという。
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【この辞典の書籍版説明】
「雑学大全」東京雑学研究会 |
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