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新たなスタートは、まず「役割関係」を変えることから
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60歳からの人生を愉しむ心理学第4章 一生を共にする「周り」を >

夫婦の関係を作り直すときに、一番単純なのは「同じことをする」「同じ趣味を持つ」という手です。これは「今さら話すことはないよ」という夫婦に会話のきっかけを作ってくれ、ぎこちない沈黙の危機から救い出してくれます。「共通体験を増やす」ということが、「夫婦再婚」の突破口を作ってくれるのです。
今まで妻がやっていたサークルに入るのもいいですが、そうすると妻の人間関係に濡れ落ち葉のようにくっついていくことになります。もしも二人の興味が一致すれば、二人で新しいことを始めるのがいいかもしれません。
中高年の夫婦で、一緒に旅行や山歩きを愉しんでいる人をよく見かけます。ただ、家の中でやっていることをそのまま旅先でやっているような夫婦を見ると、「奥さんはイヤなのではないかな」と想像します。
たとえば山に行っても、妻がご飯を作っている。ホテルの部屋でも結局、夫が脱ぎ散らかした服を奥さんがそろえている。こんなことばかりしていたのでは、旅先にいても家にいても環境は同じ。妻にしてみたら「夫と旅行に行くより友だちと行くほうが楽だわ~」ということになるのではないでしょうか。
「役割関係」と言いますが、夫婦間の役割はだいたい家庭の中で決まってきて、マンネリ化しています。それを変えてみるといい。せっかく家を出たときは「今日は俺が作るよ」とアウトドア料理は男が張り切るとか、「今日はそんなものほうっておけ」と、旅館では妻をのびのびさせるとか、工夫が必要です。
そんなふうに役割を変えることのできる夫なら、妻のほうもきっと、一緒に愉しんでくれるのではないでしょうか。
新しい趣味を始めるのも、今までの役割関係を変えるきっかけになるでしょう。
今までと同じ場所、同じ環境でいきなり役割を変えるのは難しいものです。しかし、まったく新しい環境なら、二人の関係を一から作ればいい。
新しいサークルに参加したときには、その集まりの中で今までと少し違う役割を受け持ってみてもいいかもしれません。新しいつき合いの中で見る妻は「他人」の顔を持っている。家の中にいるときより気持ちを切り替え、妻を「他人」と意識してつき合ってみましょう。


日本実業出版社
「60歳からの人生を愉しむ心理学」
JLogosID : 14820744


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【辞典内Top3】

人生の前半戦に強い人、後半戦に強い人  「新奇性」があると、年をとっても軽やかな人になる  フラストレーション耐性の高い人ほど老後を愉しめる  

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【この辞典の書籍版説明】

「60歳からの人生を愉しむ心理学」渋谷昌三(目白大学教授)

多くの人が60歳からの「人生の後半戦」「定年後」に対して、ネガティブなイメージを抱きがちです。本書では「老い」に無理に抵抗することなく、「豊かに」「軽やかに」「上手に」愉しみながら年を重ねていくコツを心理学的なアプローチを中心に紹介します。

出版社: 60歳からの人生を愉しむ心理学[link]
編集: 渋谷昌三(目白大学教授)
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