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愛される老い方
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60歳からの人生を愉しむ心理学第1章 老朽化しない上手な年のと >

ライチャードらの研究によると、五五歳から八四歳までの男性には五つのタイプの性格が認められると言います。
第一は、円熟型。過去の自分を後悔せず、それを受け入れ未来に明るい展望を持っているタイプです。
第二は、安楽椅子型です。受け身で、消極的態度で、現実を受け入れているタイプ。引退したのだから安楽に暮らしたいと考えている人です。
第三は、装甲型です。老化への不安が強く、それを防衛するために、若いときと同じように活動を続けたいと考えるタイプです。
第四が、憤慨型です。自分の過去や老化を受け入れることができないため、周囲の人を非難したり、攻撃したりする行動が多くなります。
第五は、自責型です。自分の人生は失敗だったと考え、自分を責めたり悔んだりするタイプです。
このうち第一、第二のタイプは現実を受容しています。無理はしない。周りの人にとっては、つき合いやすい老い方です。
第四、第五は現状を受容することができず、不適合を起こしている人です。本人も辛い
し、周りにとっては、はた迷惑なことがありそうです。第三のタイプは若いときの活動水準を維持しようとがんばる人。「年甲斐もなく」などと言われる人です。あるいは「年齢不詳」とか。がんばっているうちはいいでしょう。「結晶性知能」を発揮できるポジションにつけた人はいいのですが、がんばりきれなくなったときは第四、第五のタイプに移動していきそうです。
けれども人間、老いて急に性格が変化するというものではなさそうです。もちろん、加齢にともなう変化は性格形成に影響するでしょう。けれども、高齢者に特有というより、過去に蓄積された人生経験が、老年期という発達段階にそのまま反映されていると言っていいでしょう。
魅力のない中年から急に魅力的な老人にはなれません。愛される老人になるためには、やはりそれまでの人生経験が大切。そのときどきでの年齢や環境の変化に適応する心身のトレーニングをはじめ、数年後の自分に向けた準備が大切です。


日本実業出版社
「60歳からの人生を愉しむ心理学」
JLogosID : 14820744


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【辞典内Top3】

「知識」と「話題の広さ」と「人間の幅」が勝負  会話がどんどんはずむ「質問力」  人生の前半戦に強い人、後半戦に強い人  

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【この辞典の書籍版説明】

「60歳からの人生を愉しむ心理学」渋谷昌三(目白大学教授)

多くの人が60歳からの「人生の後半戦」「定年後」に対して、ネガティブなイメージを抱きがちです。本書では「老い」に無理に抵抗することなく、「豊かに」「軽やかに」「上手に」愉しみながら年を重ねていくコツを心理学的なアプローチを中心に紹介します。

出版社: 60歳からの人生を愉しむ心理学[link]
編集: 渋谷昌三(目白大学教授)
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