テキーラの基礎知識
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歴史と概要
スペインから蒸溜法が伝わって生まれたのがテキーラだ。メキシコにはもともと3世紀に始まったといわれる竜舌蘭の搾り汁(プルケ)を原料にした醸造酒があり、それを蒸溜した酒はメスカルと呼ばれ、16世紀には製造の記録も残る。それがテキーラの名で知られるようになったのは、18世紀にハリスコ州テキーラ村で造られたものが特に優れ、「メスカルといえばテキーラ産」と評判になったことから。その後19世紀にヨーロッパに広まるが、世界が注目するようになったのは、1968年のメキシコオリンピック以後だ。カクテルベースとしても好まれている。ちなみにメスカルはメキシコ各地で造られており、現在ではハリスコ州が認定したもののみがテキーラと呼ばれる。
原料と製法
原料は竜舌蘭。メキシコには130余種の竜舌蘭があるが、うち酒の原料となるのは数種類。その中でアガヴェ・アスル・テキラーナという品種を原料(ただしハリスコ州など5州で栽培されたものに限る)にして、ハリスコ州内の蒸溜所で(例外的に州外に2カ所)造られたものをテキーラと呼ぶ。製法では2回以上の蒸溜を経て、抽出したアルコールに加水し、35~55度で商品化することが条件で、ほとんどが40度前後で出荷される。アガヴェ・アスル・テキラーナを51%以上使用(残りはグリセリンや木の抽出物、ハイビスカスなどを香りづけに加えるものも多い)すればテキーラと名乗れるが、100%使ったものはピュア・テキーラと呼ばれる。さらに熟成の違いで、ブランコ(熟成せず透明のまま瓶詰め)、レポサド(最低60日以上熟成したもの)、アホネ(最低1年以上熟成したもの)、エキストラ・アホネ(最低3年以上熟成したもの)の4種類がある。
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【この辞典の書籍版説明】
「洋酒手帳」上田 和男 |
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