四十歳よりさきの事かな四十歳よりさきの事かな
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【名言名句の辞典】 1人生 > 人生を切りひらく
【名言名句】
四十歳よりさきの
事かな四十歳よりさきの事かな
【解説】
幸田露伴は、幼少のころから病弱であったために、読書にふけることが多く、小説から仏典・中国文学まで広く渉猟し、後年の博識の基礎を築いた。江戸文学にも造詣の深かった露伴は、「芭蕉は四十歳前後にしてようやく芭蕉なり、西鶴も亦ほとんど然り」と、四十歳を過ぎて志す道が達成できるとし、文学の修養に努めた。
文学にかぎらず、何事も、長期間にわたる切磋琢磨が大切で、成功不成功は、その間の蓄積しだいである、といいたいのであろう。
江戸時代の浮世絵師葛飾北斎は「七十までに描いた絵は取るに足らぬものだ。七十三でようやく生きものの骨格や、草木の本来の姿を知った。だから、八十六になれば腕が上がり、九十になれば奥義をきわめ、百歳になれば神妙といわれるほどになり、百十歳にもなれば一点一画生けるが如き絵が描けるようになるだろう」といっている。北斎は九十まで生きた。まだまだ描き足りないという思いだっただろうか。
【作者】幸田露伴
【生没年】1867~1947
【職業】作家
【出典】『折々草』
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【この辞典の書籍版説明】
「名言名句の辞典」現代言語研究会 |
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