data-ad-slot値が不明なので広告を表示できません。

橋①
【はし】

道と路がわかる事典6章 橋とトンネルの雑学 >

日本は山国のため、体内を流れている毛細血管のように無数の川が流れている。川は人々の生活になくてはならない天の恵みだが、一方では、交通の大きな障害になってきた。しかも日本の川は急流が多かったため、向こう岸に渡るにはそれこそ命がけであった。もっと安全に渡る方法はないか。橋のまだなかった時代、樹木を切り倒してそれを川に跨がせたのだろうか。それとも、石を川の中に投げ込み、足場を固めながら渡ったのだろうか。経験から知恵が生まれ、やがて川に橋を架ける技術を生み出したのだろう
古代文明が栄えたメソポタミアやエジプト、ローマなどでは、紀元前からすでに木桁の橋や石橋などがつくられ、記録にも残っているが、日本の橋梁技術は道路と同様、外国に比べると大きく遅れていた。
記録に残っているものとしては、三二四年、仁徳天皇の時代につくられた猪甘津橋(いかいのつばし)が、日本で最初の橋だといわれている。日本書紀に「猪甘津に橋を為す」とある。現在の大阪市だ。六四六年には道昭が京都の宇治川に宇治橋を、七二六年には行基が山崎橋を架けるなど、古くは僧侶が中心になって橋が建設されることが多かった。
当時の橋はほとんどが木橋だったが、江戸時代になると、大陸との交流があった九州や琉球を中心に石造りの橋がつくられるようになった。長崎や諌早の眼鏡橋、熊本の通潤橋、鹿児島の五大石橋などがその代表的なものである。明治になると鉄製の橋が誕生し、やがて鉄筋コンクリート橋の時代がやってくるのだ。
何kmもあるような長大橋から、わずか数mしかない小さな橋まで、わが国にはそれこそ無数の橋がある。


日本実業出版社
「道と路がわかる事典」
JLogosID : 14820744


data-ad-slot値が不明なので広告を表示できません。

【辞典内Top3】

掘割式道路  道路の通称名  設計速度  

【関連コンテンツ】

広告を表示できません。

【この辞典の書籍版説明】

「道と路がわかる事典」浅井 建爾

道を切り口に日本を旅する楽しみに出会う本。身の回りの生活道路の不思議から、古道の歴史、国道や高速道路、橋やトンネル、乗り物まで道と路に関する知識が満載。

出版社: 道と路がわかる事典[link]
編集: 浅井 建爾
価格:1620
収録数: 255274
サイズ: 18.6x13.4x2cm
発売日: 2001年11月
ISBN: 978-4534033154