渋滞④
【じゅうたい】
【道と路がわかる事典】 5章 いろいろな道 >
道路交通情報で欠かせないのが渋滞情報である。交通情報は、道路の渋滞状況を伝えるためにあるといってもよいほどだ。ドライバーは渋滞情報を聞くことによって、出かけることを控えたり、日時をずらしたり、あるいは経路を変更したりして渋滞を回避しようとする。渋滞情報で渋滞そのものを解消させることは難しいにしても、緩和させることはできる。そして何よりも、渋滞情報はドライバーのイライラを和らげるという効果がある。
予想もしていなかった渋滞、解消予測の立たない渋滞が、ドライバーを最もイライラさせる。渋滞による苛立ちは、事故を誘発させる原因でもある。
では、ニュースの発信元ではなぜ渋滞していることがわかるのだろうか。交通情報が開始された当初は、ヘリコプターやパトロールカーなどによる直接目で見た情報しか提供できなかったが、情報収集の方法も年々高度化している。現在は超音波や光ファイバー、紫外線などを使って渋滞を調べている。要するに、道路に一定間隔ごとに設置した車両感知機で情報を収集し、それを一旦交通管制センターに送る。そこから道路情報として、ラジオやテレビを通して発信しているのである。
感知機は渋滞箇所や渋滞の長さばかりではなく、コンピューターを使ってスピード判定もしているので、目的地までの時間予測もできる。幹線道路上に設置された道路情報の電光掲示板に、主要地点までの所要時間が表示されたりしているが、その正確さに驚いた人も少なくないだろう。可変的な車の流れでありながら、所要時間をほぼ正確に伝えることができるのは、刻一刻と変化する道路状況を車両感知機が察知し、その情報をコンピューターで処理しているからである。
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【この辞典の書籍版説明】
「道と路がわかる事典」浅井 建爾 |
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道を切り口に日本を旅する楽しみに出会う本。身の回りの生活道路の不思議から、古道の歴史、国道や高速道路、橋やトンネル、乗り物まで道と路に関する知識が満載。 |
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