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道路幅②
【どうろはば】

道と路がわかる事典1章 現代の道おもしろ知識 >

道路の広い都市というと、多くの人はまず名古屋を挙げる。「名古屋の印象は?」という質問に返ってくる答でも、一番多いのが「道路が広い」だという。確かに名古屋の道路は広く感じられる。軍需工場の多かった名古屋は、戦災で市街地のほとんどが焦土と化したため、大胆な都市計画が実現できたという理由もあるだろう。一〇〇m幅の道路が市街地の中心部を貫き、片側四車線、五車線の道路が縦横に走っている。ほかの都市ではあまり見られない光景である。では本当に、名古屋は日本一道路の広い都市なのか。実はそうではないのである
ここでは、政令指定都市の道路状況を比較してみたい。まず道路の延長距離でみると、その都市の面積とは必ずしも比例していない。人口も大きく影響してくるからだ。道路の延長距離が最も長いのは横浜市(七四三二・五km)で、二位は名古屋市(六二〇四・九km)、以下、三位神戸市、四位札幌市、五位北九州市となるが、道路の密度(一km2当たりの道路の長さ)は、名古屋が一位(一九km)、二位大阪市(一七・六km)、三位川崎市(一七・二km)、四位横浜市(一七km)、五位千葉市(一一・三km)、最下位は札幌市の四・八kmである
道路面積は札幌市が一位(五九・九km2)となる。名古屋市は二位(五四・一km2)、続いて三位横浜市、四位大阪市、五位神戸市の順。次に平均の道路幅だが、車などを運転していて道路が広いと感じる都市はどこだろうか。都道府県別の比較では大阪府だったが、政令指定都市別では最も広いのは札幌市で、平均道路幅は一一・二mある。二位は大阪市(一〇m)、名古屋市は三位(八・七m)で、以下、仙台市(八・二m)、北九州市(七・三m)、福岡市(七・二m)、広島市(七・一m)、横浜市(七m)、京都市(六・九m)、千葉市(六・七m)、神戸市(五・九m)と続き、川崎市(五・三m)が最も道路の狭い都市ということになる。
名古屋の幹線道路の広さは、中央分離帯の設置された道路の長さが、政令指定都市では群を抜いていることにも裏付けられる。反面、車も通行できないような道路も多い。それに比べると札幌は、幹線道路の広さは名古屋ほどではないまでも、その他の道も十分に広い。その点が全体として平均道路幅を広くし、日本一道路の広い都市になっているのである(二〇〇〇年道路統計年報による)。


日本実業出版社
「道と路がわかる事典」
JLogosID : 14820744


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【辞典内Top3】

直線道路  人工河川  道路の通称名  

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【この辞典の書籍版説明】

「道と路がわかる事典」浅井 建爾

道を切り口に日本を旅する楽しみに出会う本。身の回りの生活道路の不思議から、古道の歴史、国道や高速道路、橋やトンネル、乗り物まで道と路に関する知識が満載。

出版社: 道と路がわかる事典[link]
編集: 浅井 建爾
価格:1620
収録数: 255274
サイズ: 18.6x13.4x2cm
発売日: 2001年11月
ISBN: 978-4534033154