寒露
【かんろ】
【暦の雑学事典】 5章 季語と年中行事の雑学 > 神無月
二十四節気の一つ。一〇月九日頃。よく晴れた夜は、放射冷却によって大地が冷え込み、とりわけ風のない日は地表付近の水蒸気が凝結して、草木の葉などに露を結ぶ。白露(九月八日頃)の候よりも、明け方の気温が下がり、露も冷たさを増すので寒露という。霜となる寸前の露である。
「露も」「露ほども」という古語は、「少しも……ない」という否定の意味をもっている。また、はかない人生や生命を、日が昇るにつれ消え去る露にたとえて、「露の身」「露の命」などという。早朝の野を歩くと、ツユクサ(露草)の鮮やかな藍色がまぶしいぐらいに目を射る。ツユクサの花汁は衣服の染料としても用いられたが、退色しやすいことが名の由来ともいわれる。
data-ad-slot値が不明なので広告を表示できません。
【関連コンテンツ】
広告を表示できません。
【この辞典の書籍版説明】
「暦の雑学事典」吉岡 安之 |
|
-知っているとちょっと楽しい知識を満載!ミレニアムの意外な秘密がわかる。暦の歴史をたどり、ルーツを探る。いまに生きる旧暦の数々がわかる。さまざまな時計の歴史と科学を紹介。身近な暦の話題から歳時記まで暦の蘊蓄が盛りだくさん。 |
|
出版社:
暦の雑学事典[link] |