data-ad-slot値が不明なので広告を表示できません。

柳条湖
【りゅうじょうこ】

雑学大全2地理 > 国・島・都市

「満州事変」発端の地である柳条湖」は、「柳条溝」とも書かれていた時期があったが、いったいどちら正しいだろうか。そもそもその事件とは、一九三一(昭和六)年九月一八日、中国東北部(旧満州)の柳条湖付近で起きた鉄道爆破事件のことで、満州事変(九・一八事変)の端緒として、日本では長く柳条溝事件として呼ばれていた。この事件がなんと、事件発生から五〇年のときを経た一九八一(昭和五六)年、中国の学会で、当時の新聞が「溝」と「湖」を誤って伝えたためその間違ったままの名前となっているという発表をした。これには日本の研究家や関係者は驚いた。慌てて調査をしたものの、確かに現場は「柳条湖」なのである。その後、日本の歴史家などの研究によれば、事件発生直後に、奉天総領事館から外務省に当てた公の電報や、関東軍が記者団に配布した資料には、「溝」と記されていたことがわかった。これらのことから考えていくと、何らかの形でおおもとのニュースソース間違いがあったと考えられている。この中国の学会公表以来、日本の教科書会社はすぐに「溝」から「湖」に変えているのだが、あまりに長く柳条溝で表記していたため、「柳条湖(柳条溝)」と表記したりしているところもある。現在は、新聞、通信社、テレビなどのマスコミ各社は、「柳条湖」で統一している。やがて「柳条溝」の誤字は忘れられていくのであろう。それにしても単なる誤字だったとは驚きでもあるが、そのうち、「柳条湖で習った」か「柳条溝で習った」かで、世代がわかるなどとという会話が聞かれるかもしれない。


東京書籍
「雑学大全2」
JLogosID : 14820744


data-ad-slot値が不明なので広告を表示できません。

【辞典内Top3】

火元責任者  手のひらを太陽に  ヘノカッパ  

【関連コンテンツ】

広告を表示できません。

【この辞典の個別アプリ】

雑学大全2

浜の真砂は尽きるとも,世に雑学の種は尽きまじ。新たな1000項目で帰ってきた,知的好奇心をそそる雑学の集大成第2弾アプリ。

【この辞典の書籍版説明】

「雑学大全2」東京雑学研究会

浜の真砂は尽きるとも,世に雑学の種は尽きまじ。新たな1000項目で帰ってきた,知的好奇心をそそる雑学の集大成第2弾。

出版社: 雑学大全2[link]
編集: 東京雑学研究会
価格:2160
収録数: 1000728
サイズ: 25.6x18.4x3.6cm
発売日: 2004年8月
ISBN: 978-4487801305