メルセデス
【めるせです】
【雑学大全2】 社会 > 企業
「メルセデス」といえば、誰もが「メルセデス・ベンツ」を思い浮かべるが、もともとは女性の名前で、スペイン語で「神のご加護」という意味の言葉である。なぜ女性の名前が車のブランド名になったのかといえば、それは、車が発明されて自動車産業が産声を上げた頃までさかのぼる。生まれたばかりの自動車は、最高時速がまだ二〇キロだったため、性能を上げるために研究と開発が続けられていた。オーストリア・ハンガリー帝国領事のエミール・イエリネックは、発明されて開発がはじまったばかりの自動車に魅了され、同時に開催されたレースにも積極的に参加していた。そのイエリネックが新しいレーシングカーをダイムラー社に依頼したときに、開発された車を三五台購入するのと引き換えに、ヨーロッパやアメリカでの販売権と新しいブランドネームの使用を提案したのである。その新しいブランドネームが、彼の娘の名前であり、自身がレースに出場するときに使っていた「メルセデス」だった。彼の主張は「好きになってもらい愛してもらうには、クルマは女性の名前でなければならない」というものだった。そのときに開発されたメルセデス35PSのおかげで、メルセデスの名は世界に広まり、やがてダイムラー社の自動車ブランドとなるのである。なお、一九二六年、ダイムラー・モトーレン社とベンツ&カンパニーは合併し、ダイムラー・ベンツ株式会社が誕生する。
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【この辞典の書籍版説明】
「雑学大全2」東京雑学研究会 |
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浜の真砂は尽きるとも,世に雑学の種は尽きまじ。新たな1000項目で帰ってきた,知的好奇心をそそる雑学の集大成第2弾。 |
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