フェルメール
【ふぇるめーる】
【雑学大全2】 趣味 > 芸術
一七世紀のオランダ絵画を代表する画家ヨハネス・フェルメール。市民の日常を何気なく描いた彼の室内風俗画は、やわらかい光と独特の構図が特徴で、世界中にファンが多い。ファンを引きつける魅力の一つに、作品の少なさという神秘性もあるのかもしれない。現在、彼の作品とされている作品は世界中に約三〇点しかないのだ。フェルメールは、一六三二年にオランダのデルフトで生まれた。父の死後、彼の美術商の仕事を引き継いだとされる。彼の作品が少ない理由の一つとして、絵は親しい人物からの依頼で描いていたもので、画家としてよりも美術商として生計をたてていたのではないかというものがある。彼には、収入が不安定な画家として絵だけを描いてはいられない理由があったのだ。一六五三年に画家組合に入会後、彼はハウダ出身のカタリーナ・ボルネスと結婚。二人は子宝に恵まれ、なんと一一人の子どもを抱えることとなった。彼らの養育費を稼がなくてはならなかったため、フェルメールは創作活動に没頭することができなかったのかもしれない。フェルメールは一六七五年にデルフトで死去。その直後にフェルメール家は破産し、彼の作品を含む多くの美術品は売りに出されてしまった。極度の寡作ということもあり、その後フェルメールの名は美術界ですっかり忘れ去られてしまうこととなってしまった。いまでこそ不動の人気を誇る彼が、再び世界で注目されるようになるのは、フランス人批評家トレが彼の作品を再発見する一八六六年。没後二〇〇年近く経ってからのことであった。
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【この辞典の書籍版説明】
「雑学大全2」東京雑学研究会 |
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浜の真砂は尽きるとも,世に雑学の種は尽きまじ。新たな1000項目で帰ってきた,知的好奇心をそそる雑学の集大成第2弾。 |
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