ソクラテス
【そくらてす】
【雑学大全2】 ヒトの不思議 > 人物
古代ギリシアの都市国家アテネの哲学者ソクラテス。誰もが知っている哲学者の祖である。知者を自任する人々の「知」を根本的に問い直し、真の知者は神だけで、人間は無知であるという結論に達し、自分の無知を知らなければならないという「無知の知」を唱えた。人々に無知を自覚させるため、街頭で道行く人をつかまえて身近な問題をふっかけたため、人々に嫌われたともいわれる。紀元前三九九年には、国家公認の神を認めなかったため、「新しい神を導入して青年たちを惑わす」と批判され、死刑の判決を受ける。そして、弟子たちが亡命を勧めるのを拒否して、毒杯をあおいで死去した。さて、ソクラテスの弟子にプラトンがいたように、古代ギリシアの哲学者の間では師弟関係が多かったようだ。ソクラテスも例外ではなく、彼の師匠はアスパシアという名のヘタイラ(遊女、娼婦)だった。当時は、ヘタイラと一口にいっても様々で、歌舞音曲を習得し、男と知的な会話ができるほどの教養を身につけた者もいれば、たんに身を売るだけの者もいた。アスパシアはどちらかというと前者で、美しいだけでなく、すぐれた才能を持つ知的な女性だったという。一般的にヘタイラたちは快楽のための女性とみなされ、アテネ市民の既婚女性たちとは差別されていたが、行動の自由はむしろ既婚女性たちより多く、男たちと議論したりして知性と教養を磨くこともできたようだ。アスパシアは集まる男たちに哲学や修辞学を教えた。プラトンはその著書で、ソクラテスの言として、「幸い、私にはすぐれた女の先生がいる」と記し、アスパシアの才能を高く評価している。
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【この辞典の書籍版説明】
「雑学大全2」東京雑学研究会 |
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浜の真砂は尽きるとも,世に雑学の種は尽きまじ。新たな1000項目で帰ってきた,知的好奇心をそそる雑学の集大成第2弾。 |
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