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出産
【しゅっさん】

雑学大全2ヒトの不思議 > 子供

イギリスの科学雑誌「ネイチャー」に一九五五年に発表された論文で、「東大医学部に何月生まれの子どもが多いか」という内容のものがある。ロンドンの病院で研究生活をしていた後藤田貴也博士が、母校である東京大学医学部の卒業生名簿で、ふと生まれ月を調べてみたところ、七月生まれが最も多く、二月生まれが最少だったというのだ。三カ月単位で区切ると、七月から九月生まれが一番、一〇月から一二月が二番、四から六月が三番目に多く、一から三月までが最も少なかったようだ。これは東京大学医学部に限った単一の結果であり、信憑性があるのかないのかはわからないが、論文によれば、その生まれた季節とその季節による生活習慣がかかわっているのではないかと書かれている。たとえば、夏生まれ赤ちゃんの成績がいいのは、暖かい季節に生まれ赤ん坊のほうが早くから外に出る機会が多く、冬に生まれ赤ん坊よりも外界の刺激を多く受けるからではないかという。実際、脳の発達に、生後三カ月以内の聴覚、視覚、触覚などのバランスの取れた刺激はとても重要だと考えられている。また、秋の精子や卵子には、夏に比べて機能不全の割合が少ないという研究結果もある。そのため、一年で最も元気のいい精子と卵子が受精し、七月頃に生まれた子どもは、刺激をたくさん受けて脳の発達がよくなる可能性が高いというわけである。ちなみに財務省の官僚の子どもは、一〇月生まれが多くなるのだという。理由は、一月の国会開催期が官僚たちの唯一の日常的な生活ができるときだからだという。それ以外の月には、忙しすぎて、自宅に帰るのもままならないということのようだ


東京書籍
「雑学大全2」
JLogosID : 14820744


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【この辞典の書籍版説明】

「雑学大全2」東京雑学研究会

浜の真砂は尽きるとも,世に雑学の種は尽きまじ。新たな1000項目で帰ってきた,知的好奇心をそそる雑学の集大成第2弾。

出版社: 雑学大全2[link]
編集: 東京雑学研究会
価格:2160
収録数: 1000728
サイズ: 25.6x18.4x3.6cm
発売日: 2004年8月
ISBN: 978-4487801305