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キムチ②
【きむち】

雑学大全2生活 > 食べ物

韓国でここ数年、嫁入り道具の必需品になった商品がある。キムチ専用冷蔵庫キムチネンジャンゴ)だ。登場したのは一九九五(平成七)年で、中小家電のメーカーが売り出したところ大好評になったという。大手もその市場に参入して、販売開始からたった七年、二〇〇二(平成一四)年には一一〇万台を超え、一般の冷蔵庫の販売量をも上回っているという。いまや嫁入り道具には欠かせない、重要な家電になったのである。専用冷蔵庫の機能や必要性はというと、ただキムチを保存するだけのものではなく、製造過程に必要な熟成具合をコントロールできることが、ここまで普及した秘密のようだ。たとえば、ある家電メーカーのものは、キムチの種類ごとに温度調節が可能で、熟成度合いコントロールでき、キムチの種類は白菜キムチ(ぺチュキムチ)、水キムチ(ムルキムチ)、大根キムチ(チョンガクキムチ)と選べる。もちろん味も、熟成の浅いものから、標準、熟成された味へとボタン一つなのだ。お値段は、一般家庭用の代表的なもので、容量七一リットルが定価七万四八〇〇円(市価四万九八〇〇円)、容量一三二リットルが定価一二万八〇〇円(市価八万四八〇〇円)といった具合だ。この人気商品は「デジタル熟成システム」を搭載、キムチをおいしくつくるのにいちばん最適な熟成温度を計算し、そのまま四カ月間新鮮に保つというものだ。まず熟成、その後七二時間はキムチがおいしい最適温度帯に保つ。さらにそれから五面立体冷蔵(上下左右、ドア面の五方向から冷蔵)で四カ月間も品質を維持してくれる。韓国でも、はじめは「キムチ用の冷蔵庫なんて買う必要があるの?」と冷ややかな反応だったらしいが、いろいろと管理が面倒なキムチづくりが簡単になるとあって、絶大な人気を誇った。しかも、そのほかの生鮮食品の新鮮な長期保存にも適していることが口コミで広まり、ますます需要が増えたらしい。この、韓国発キムチ専用冷蔵庫、いまやアメリカ、カナダ、日本はもちろん、ヨーロッパ諸国、オーストラリア、ニュージーランドにまで輸出されているという。日本でいえば、自動ぬか漬け機能付き保存庫、とでもいうところか。日本の若い世代があまりできなくなったぬか漬け作業も、こんな便利な機械ができれば復活するかもしれない。


東京書籍
「雑学大全2」
JLogosID : 14820744


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「雑学大全2」東京雑学研究会

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出版社: 雑学大全2[link]
編集: 東京雑学研究会
価格:2160
収録数: 1000728
サイズ: 25.6x18.4x3.6cm
発売日: 2004年8月
ISBN: 978-4487801305