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伊能忠敬①
【いのうただたか】

雑学大全2ヒトの不思議 > 人物

測量器具も交通路も未発達だった江戸時代後期に、日本中を歩行測量して近代的日本地図を作製した伊能忠敬。結果として、『大日本沿海輿地全図(だいにほんえんかいよちぜんず)』を残すことになったが、彼の本当の目的は、地図づくりではなかったようだ。ましてや初めて実測歩行した蝦夷地の探検でもない。西洋天文学を学んでいた忠敬は、日本の地形よりも、地球上のどの位置に国があるのかを確かめたかったらしい。それは忠敬の師である高橋至時も同じ思いだった。正確に位置を知るには、まず緯度一度の長さが実寸ではどれほどの距離になるのかを確認しなければならないそこで二人は幕府への働きかけをはじめた。当時の日本は、樺太や北海道沿岸に外国船が姿を見せる頻度が増していた。北蝦夷地の警護の必要性が高まっていたのであるそこで二人は、堅固な守りのためには地図が必要と、幕府を説き伏せることにした。目的は蝦夷地にあるのではなく、そこへたどり着くまでの東北地方の長い海岸線だったのである。実測歩行するのに、その長さが必要だというわけである。二人の努力が実り、第一回の蝦夷地測量は一八〇〇(寛政一二)年にはじめられた。雪と氷に悩まされて数カ月の測量だったため、二度目の測量を願い出た忠敬は、江戸近辺の測量を命じられる。伊豆半島から東北地方沿岸までの広い地域だったため、測量の過程で忠敬は子午線の一度の距離を二八里七町一二間と確認することができた。これで忠敬の目的は達成されたが、このときの地図への幕府の評価は高く、忠敬は本格的に地図づくりに取り組むことになってしまったという。


東京書籍
「雑学大全2」
JLogosID : 14820744


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編集: 東京雑学研究会
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発売日: 2004年8月
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