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船③
【東京雑学研究会編】

雑学大全生活 > 乗り物

日本の船には漁船から大型船にいたるまで、「○○丸」といった船名が数多くある。船の形はべつに丸くもないのに、どうして船名に「丸」がつくのだろうか。
船でまわることのできる地球の形を表しているのだろうか。
この「丸」は、そもそも「麻呂」がなまったものだと言われている。
麻呂とは、『万葉集』の歌人として名高い「柿本人麻呂」や、奈良時代に征夷大将軍として活躍した「坂上田村麻呂」といったように、人名のあとにつけて主に男子の名前を作る接尾語である。そうすると、船名の「○○丸」は、船を男性の名前に置きかえ、擬人化していることになる。
モノを擬人化する文化の背景には、日本人の言霊信仰がある。古来より日本では、船に限らず、刀や楽器など愛用品、馬や犬など大事にしている動物に「○○丸」という名前をつけてきた。そのように命名することで、モノや動物に「特別な魂が宿る」と当時の日本人は考えていたのだ。
この言霊信仰は、たえず海難事故の危険にさらされている船にも働いた。航海術や海図も不十分だった昔の人々は、船に「丸」の名前をつけることで船旅の無事を祈願したのである。やがて言霊信仰は薄れても、船に「丸」をつける習慣だけは残ったというわけである
一方、「鎌倉丸」とか「氷川丸」のように神社の名前にちなんだ船名が多いことも、海の安全を祈る意味があったからだとされている。


東京書籍
「雑学大全」
JLogosID : 14820744


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編集: 東京雑学研究会
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ISBN: 978-4487799473