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ナマコ
【東京雑学研究会編】

雑学大全生物の不思議 > 魚類

酒の肴に好まれる珍味のナマコだが、生物としての姿は、何ともグロテスクである
ごろりとした胴体で、背側にはいぼ状の足が、腹側には管状のごく短い足が、それぞれ数列並んでいる。
この胴体の、一方の端が口で、その周囲には、細かく枝分かれした触手が一〇~三〇本ある。ナマコは、この触手に触れたものを口に引き込んだり、海底の砂や泥に含まれる有機物を消化して、栄養にしている。
世界中に約一一〇〇もの種があるナマコのほとんどは、海底生活をしている。視覚に頼る必要がないため、目は存在しておらず、脳も未発達であるナマコの生活は夜行性で、明るいときは海底の砂や泥の中に頭を突っ込んでおり、暗くなると、エサを探して這い出てくる。
ところで、目のないナマコが、どうやって昼夜の区別を知るのだろうか?
海水を通して、差し込む日の光を感じるのは、なんと肛門なのである
ナマコの消化管は非常に長く、体内をS字状に通って、末端部近くでふくらみ、胴体の反対の端にある肛門に続いている。もっとも、肛門とはいっても、人間のものとは違っており、すべての排泄物をここから出す器官で、いわば総排泄口である
ここに、目の代わりに、光を感知する光受容器があり、明るさを判断しているのである。口のある頭部よりも、むしろ総排泄口のほうが、生存に必要なさまざまな情報を収集しやすいので、頭を砂の中に突っ込んでいる日中でも、総排泄口は砂から出している。
呼吸器も、この総排泄口にあり、筋肉の収縮によって、新鮮な海水を絶えず取り入れたり、吐き出したりしている。
また、敵に襲われたときは、ここから白い粘りのある管を出して、相手の体にからませたりする。
ナマコの肛門は、実に働き者なのである


東京書籍
「雑学大全」
JLogosID : 14820744


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編集: 東京雑学研究会
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発売日: 2004年8月
ISBN: 978-4487799473